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半日だけ休日出勤した場合に半日代休は取得できる? 代休の考え方

2022年06月21日
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半日だけ休日出勤した場合に半日代休は取得できる? 代休の考え方

「令和2年版小田原市統計要覧」によると、2020年の小田原市・箱根町・湯河原町・真鶴町における有効求人倍率は0.63倍でした。前年の2019年は1.00倍だったので、求人のニーズがかなり落ち込んだことがわかります。

休日労働をした場合、後日代休を取得することを会社から催促される場合があります。しかし、丸1日休むのは、仕事の関係上なかなか難しいというケースも多いでしょう。会社の就業規則などによっては、代休を半日単位で取得できる可能性もあります。もし半日単位での代休取得を希望する場合には、会社の労務担当者などに確認してみましょう。

本コラムでは、休日出勤に関する労働基準法のルールや、代休取得に関する考え方について、ベリーベスト法律事務所 小田原オフィスの弁護士が解説します。

1、休日出勤したのは法定休日? 法定外休日?

労働基準法上では、企業が定める休日は「法定休日」と「法定外休日」の2つに分類されます。

法定休日と法定外休日では、割増賃金に関するルールが異なります
そのため、まずは休日出勤したのがどちらの休日に当たるのかについて、労働基準法の取り扱いに沿って確認することが必要です。

  1. (1)法定休日は週に1日

    「法定休日」とは、労働基準法第35条第1項に基づき、「毎週少なくとも1回」与えなければならないとされている休日をいいます。
    つまり法定休日は、週に1日だけです

    これに対して、法定休日以外の休日は「法定外休日」と呼ばれます。

  2. (2)週休2日以上の場合、法定休日は何曜日?

    多くの企業では、週に2日以上の休日が設定されているでしょう。この場合、1週間のうちに、法定休日と法定外休日の両方が存在することになります。

    それでは、たとえば土日が休みの企業の場合、土曜と日曜、どちらが法定休日に当たるのでしょうか? この点については、就業規則などにおいて法定休日の指定がある場合には、その定めに従うことになります。

    一方で、法定休日がとくに指定されていない場合で、休日両日とも勤務したときには、週の起算日から数えて後の休日を法定休日と考えます(厚生労働省「改正労働基準法に関する質疑応答」(平成21年10月5日))。
    週の起算日は、特に定めがない限り、日曜日と考えますので(昭和63年1月1日基発 第1号)、土日が休日であれば、土曜日が法定休日ということになります。
    ただし、2日の休日のうち、どちらか一方でも休めているときには、実際に休めた日を法定休日と扱われる可能性があります(東京地判 平25・7・23労判 1080号5頁 ファニメディック事件)。

2、休日出勤に関する割増賃金・代休・振替休日のルール

休日出勤をした場合、原則として、休日手当や時間外労働手当(残業代)が発生します。

しかし、休日出勤をした従業員に対して、代休や振替休日を与えることで、人件費の抑制を図る企業も存在します。

代休と振替休日の違いについては、労働者の方でも正確に理解されていない場合があるでしょう。

休日出勤をしたことに対して正当な見返りを得るためには、休日出勤に関する労働基準法のルールを正しく知っておくことが重要になります。

以下では、休日出勤の割増賃金・代休・振替休日に関するルールについて解説します。

  1. (1)割増率は法定休日と法定外休日で異なる

    法定休日に労働した場合と、法定外休日に労働した場合では、それぞれ支払われる賃金の割増率が異なります。

    法定休日に労働した場合、通常の賃金に対して「35%以上」の割増賃金が支払われます(労働基準法第37条第1項、労働基準法第三十七条第一項の時間外及び休日の割増賃金に係る率の最低限度を定める政令)。
    これに対して、法定外休日に労働した場合には、平日の残業(所定労働時間を超える労働)と同様に取り扱われるのです

    まず、「週40時間」という法定労働時間(労働基準法第32条第1項)の範囲内に収まる部分については、通常の賃金が支払われます。

    一方、法定労働時間を超える部分については、時間外労働として割増賃金が支払われます。
    通常の賃金に対する時間外労働手当の割増率は、以下の表の通りになります。

    月60時間以内の部分 月60時間超の部分
    大企業 25%以上 50%以上
    中小企業(※1) 25%以上 25%以上(※2)


    ※1:中小企業は、①②のいずれかを満たす事業者。
    ① 資本金の額または出資の総額が、下記の金額以下
    • 小売業:5000万円
    • サービス業:5000万円
    • 卸売業:1億円
    • その他:3億円
    • テキスト
    • テキスト
    ② 常時使用する労働者の数が、下記の人数以下
    • 小売業:50人
    • サービス業:100人
    • 卸売業:100人
    • その他:300人
    ※2:中小企業についても、2023年4月1日以降は、大企業と同様に、月60時間超の時間外労働に対しては「50%以上」の割増率が適用される予定。


    なお、法定休日・法定外休日のいずれも、休日労働が深夜帯(午後10時から午前5時)に及んだ場合には、割増率に深夜手当の「25%」が加算されます(同法第37条第4項)。

    (例)
    法定休日の労働+深夜労働→割増率60%以上
    法定外休日の労働(月60時間以内の時間外労働)+ 深夜労働→割増率50%以上
  2. (2)代休は後から取得、割増賃金が発生する

    休日出勤には休日手当や時間外労働手当などが発生するため、会社の人件費が上がります。
    そのため、人件費を抑制する目的で、従業員が「代休」を取得できるようにしている会社もあるのです。

    「代休」とは、休日出勤をした労働者が、それ以降に日付を指定して取得する休暇のことです。
    代休を取得した日については賃金が発生しないため、休日出勤について支払われる手当と相殺することができます。

    ただし、代休の場合、休日出勤したという事実に変更はないため、35%部分の割増賃金については支払いを受けることができます

  3. (3)振替休日はあらかじめ指定、割増賃金は発生しない

    「振替休日」は、実際に休日出勤が発生する前に、会社があらかじめ労働日と休日を入れ替えることで指定される休日を意味します。
    代休と似ているようですが、代休は労働者が事後的に取得するのに対して、振替休日は会社が事前に指定する点が異なります。

    振替休日の場合、もともと休日だった日に従業員が働くことになりますが、振替によりその日は労働日となっているため、「休日出勤」は発生しません。
    したがって、法定労働時間を超過しない限り、会社は従業員に対して割増賃金を支払う必要はなく、通常の賃金を支払えば足りるのです

3、半日単位で代休を取得することは可能?

会社から代休を取得するように言われているものの、丸一日休むのは仕事の関係上難しい、という場合もあるでしょう。
会社によっては「半日ごと」や「1時間ごと」など、より細かい単位で代休を取得できる制度が存在します。

  1. (1)代休が認められるかどうかは会社による

    休日出勤をした従業員に対して代休の取得を認めることは、労働基準法において会社に定められている義務ではありません。

    したがって、そもそも代休を認めるかどうかは、会社側の裁量にまかされます。代休の取得方法についても、会社が独自に定められるようになっているのです。

  2. (2)就業規則等で半日単位の代休取得が認められるケースもある

    代休取得を認めている会社の場合、代休の取得方法は、就業規則などに規定されています。

    一般的には、「半日単位」での代休取得を認める会社が多いようです。
    ただし、より柔軟な対応として、「1時間単位」などの細かい代休取得を認めている会社もあります。

    もし細かい単位での代休取得を希望する場合には、就業規則などを確認のうえ、労務担当者に問い合わせてみましょう。

  3. (3)代休は取得しなくてもよい

    会社が代休取得を認めている場合でも、就業規則に特別の定めがなければ、代休の取得は義務ではありません。
    代休を取得するかどうかは、あくまでも従業員による任意の判断に委ねられているのです。

    したがって、業務が忙しく代休を取得するのが難しければ、無理に代休を取得する必要はありません。
    むしろ、代休を取得しないほうが、会社から受け取れる賃金は増えることになります

    また、有給休暇が残っている場合には、代休ではなく有給休暇を取得する選択をすることも、従業員の自由です。
    有給休暇の場合、代休とは異なり賃金が支給されるので、従業員にとってはそちらのほうが望ましい場合もあるでしょう。

    このように、「あえて代休を取得しない」「有給休暇を取得する」という選択肢もあることを覚えておいてください。

4、代休を取得した場合の残業代計算例

最後に、休日出勤をした後で代休を取得した場合に、残業代がどのように計算されるのかについて、設例を用いて解説します。

<設例>
  • 1時間当たりの基礎賃金は2000円
  • 所定労働時間は1日8時間(土日休みの週5日)
  • 就業規則で指定された法定休日である土曜に、8時間労働した
  • 翌週月曜に、丸1日代休を取得した


  • 上記の設例のケースでは、法定休日の土曜に8時間の休日労働が発生しています。
    この場合、会社は従業員に対して35%以上の割増賃金を支払う必要がありますので、以下のような残業代が発生することになるのです。

    2000円×8時間×1.35=2万1600円


    その一方で、翌週月曜に代休を取得していますので、この日に支払われるはずだった、以下の賃金は発生しません。

    2000円×8時間=1万6000円


    最終的には、休日手当から代休日の賃金を控除した差額が、会社から従業員に支払われる残業代となります。

    2万1600円-1万6000円=5600円

    5、まとめ

    休日出勤をした従業員には、所定の割増率による残業代を受けとる権利が存在します。
    また、代休や振替休日を取得することができる場合もあるのです。

    休日出勤の割増賃金の計算方法や、代休・振替休日に関する労働基準法のルールは、やや複雑なものになっています。
    会社の側が取り扱いを間違えていることも多々あるため、きちんと残業代が支払われているか、代休や振替休日が正しく運用されているかどうか、ご自身で確認してみることをおすすめします。

    休日出勤に関するルールについてご不明な点がある場合や、会社に対する残業代請求を行う場合には、ぜひ一度ベリーベスト法律事務所へご相談ください
    労働問題に関して経験豊富な弁護士が、親身になってアドバイスいたします。
    神奈川県小田原市や近隣市町村にご在住の方は、ベリーベスト法律事務所 小田原オフィスにまでご連絡ください。

    • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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